蒼井優のすっぴんプライベートアルバム
フォトグラファー高橋ヨーコと行く、10代最後のアメリカ二人旅。

2006年に公開された映画『フラガール』『ハチミツとクローバー』で、ブルーリボン賞をはじめとした映画賞を総なめにしている蒼井優さん。確固たる演技力とイノセントな存在感で押しも押されぬ実力派女優となりましたが、そんな彼女の「素」の魅力が存分に詰まったスペシャルな写真集です。

撮影は、透明感あふれる世界観の中に空気や時間の流れまで伝わってくるような瞬間を切り取るフォトグラファー高橋ヨーコさん。「他にはない写真集を！」ということで、優さんがはたちの誕生日を迎える直前の夏、優さんとヨーコさんは二人っきりでアメリカへ旅立ちました。それは、事務所の協力によりマネージャーさんの同行もなし、トランクと身ひとつのまま車で移動し、宿もその日の気分で決めるという、限りなくプライベートに近いものだったのです。広大なアメリカで、優さんがなにを見て、なにを感じてきたのか？　毎晩つけてくれた手書きのダイアリーと、ここでしか見ることのできないリラックスした表情（すっぴんばかり！）が満載の、蒼井優決定版写真集です。

★蒼井優「トラベル･サンド」インタビュー★

★「アメリカに行きたい」というのは優さんの希望でしたが、どんな旅でしたか？
「ガイドブックを見ながら、『この景色見てみたいね』『じゃあ明日そこに行こう』って行ってみて、街についたらその辺のモーテルに泊まって、気に入ったら連泊する、みたいなゆるい感じでした(笑)。朝起きてお風呂に入ろうとしたら、アリがすごい群がってた時はさすがにヤバいと思ったけど(笑)。何日かしていくうちに『そういえば、優ちゃんって女優さんだったよね』みたいな話になったりするぐらい(笑)、ほんとにプライベートに近い旅行でした。こんなに自由に動き回れることはそうそうないから、10代のうちに贅沢な経験ができて、本当に幸せでしたね」

★写真集では、ほとんど「すっぴん」ですね。
「もともと顔に何か塗るということがあまり好きじゃないので、ノーメイクですごくラクでした(笑)。いつでもどこでも撮影できるし、ヨーコさんの写真の世界であんまりメイクするのもなって思ったから、結果オーライだと思います」

★印象的な出来事は？
「55度の世界を体験しました(笑)。暑かったな～。
本当にいろんな景色を見て、いろんなことを感じることができました。砂漠のあたりから旅がスタートしたので、最初は野生のコヨーテがヨロヨロになるぐらい水のないところにいたんです。そこから海のほうに移動すると、水があるだけで『水がある～！』って感激したりして(笑)。車で場所を移動するごとにどんどん葉っぱの形や緑の色が変わっていくし、お花の種類もどんどん鮮やかになっていく。雲があることや風景の違いに感動したり、ちょっとした変化に敏感になることができたんです。それを10代で知ることができたのは大きいし、これからの生き方も変わったと思います」

★写真集が出来上がってみて、感想は？
「自分の子どもみたいな感覚になってしまって客観的には見れないんですが(笑)、本当に自分が作りたいものを作れた気がします。元々私は写真を撮られることが苦手なんですけど、こんなに心地よく写真を撮られたのは初めてでしたし、写真集を作ることがこんなに楽しいとは思ってもいませんでした。スタッフ全員がすごく楽しんで作ったんだろうなという空気と、写真の中に流れている雰囲気とか時間を感じてもらえたら嬉しいです」