ロッキング・オンを
動かしている理念

ロッキング・オンは1972年、現在も代表を務める渋谷陽一が21歳のときに創刊した一冊の同人誌『rockin’on』から始まりました。

プロのライターは起用せず、一般読者の投稿雑誌として船出した『rockin’on』が、その理念として持っていたのは、まさに音楽の聴き手である読者が当事者だという思いでした。聴き手=読者によるメディア、それが『rockin’on』だったのです。

『rockin'on』創刊号の表紙(右)と、創刊の辞(左)

以来、ロッキング・オンが創刊してきた雑誌メディアはすべて、「読者としてのわたしたちが読みたい雑誌を作る」という理念が貫かれたものでした。『ROCKIN’ON JAPAN』は、優れた日本の音楽とそれを聴く読者のためのリアルなメディアとして、『CUT』は、素晴らしいエンターテイメントと真摯に向き合う読者にとってのシリアスなメディアとして生まれ、今なお刊行され続けています。

2000年になると、ロッキング・オンはイベントを始めました。『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』は、初回は6万7000人の動員でした。今では4日間で合計27万人のオーディエンスが真夏のひたちなかに集まっています。

『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』が、スタートして数年間、「トイレ・フェス」という異名で呼ばれていたことを覚えている方はもう少ないかもしれません。他のイベントでは見たことのない、何百と並べられた仮設トイレの光景に、このフェスはそんなあだ名をつけられていたのです。

なぜロッキング・オンはそんなことをしたのか? それは、フェスというイベントに集まる参加者にとって、「トイレ」という一見見過ごされがちなインフラがとても大事だということを知っていたからです。イベントのプロではなかったわたしたちですが、参加者としてのリアルが何であるかは知っていました。だからわたしたちは、わたしたち=参加者にとって過ごしやすいイベントを作ろうとしたのです。

『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』の一日は、たくさんの観客が花火を見上げて終わります

ロッキング・オンの理念とは、そういうことです。メディアであれば読者、イベントであれば参加者、つまり、音楽の聴き手であるみなさん/わたしたちにとって、音楽ともっと深く強く向き合うためのプラットフォーム、環境を作ることです。音楽という素晴らしい表現とよりいっそう出会える場を作り、その自由をさらに謳歌することです。

だから、ロッキング・オンの事業は広がります。出版から始まったロッキング・オンが、フェスやイベントを始め、ウェブ・メディアを起こし、アマチュア・ミュージシャンのコンテストをスタートさせ、アーティストのマネジメントを手がけるようになったのは、必然なのです。

ロッキング・オンは、45年前に始まったときと同じように、今日も音楽の聴き手の側に立って、読者や参加者のいる場所から、事業を進めています。そして、音楽が必然として広がるように、新しい事業が生まれ続けています。

この理念に思いを同じくし、ともに歩んでみたいと思われる方の応募をお待ちしています。