ステージ制作/装飾制作/アーティストエリア制作

参加者・アーティスト・スタッフと向き合い、最高の瞬間を届ける

イベント
参加者・アーティスト・スタッフと向き合い、最高の瞬間を届ける

ROCK IN JAPAN FESTIVALと共に歩んだ幼少期

――ロッキング・オンに入社した理由を教えてください。

私の地元は茨城県ひたちなか市です。
これだけでピンとくる方もいらっしゃるかもしれませんが、私とロッキング・オンとの出会いは、地元ひたちなかで開催されていたROCK IN JAPAN FESTIVALでした。奇しくも私は2000年生まれ。ROCK IN JAPAN FESTIVALが誕生したまさにその年に、私も生を受けました。大学進学で地元を離れるまで、私はこのイベントと共に人生を歩んできたと言えます。

中学生の頃に音楽に興味を持ち、深く没頭するようになりました。ROCK IN JAPAN FESTIVALに初めて参加したあの日の衝撃は、今でも鮮明に覚えています。大好きなアーティストが目の前で音を奏でている臨場感。盛り上がる参加者の興奮と熱狂が、会場全体に伝播していく様子。参加者の方々の笑顔が色鮮やかな景色と重なり、私の中に強烈なインパクトを残しました。そして地元ひたちなかで、こんなにも多くの人がこのイベントに集まっているのだという驚きと誇らしさ。一度で完全に虜になった私は、翌年からはタイムテーブルを吟味し、どう回るかシミュレーションを重ねて参加するようになりました。ROCK IN JAPAN FESTIVALは私にとって、一年で最も楽しく刺激的なお祭りでした。

自分が楽しむための場だったROCK IN JAPAN FESTIVALを違った目線で意識したきっかけは、高校生だった2016年、ROCK IN JAPAN FESTIVALの2週目初日、当時の社長である故・渋谷陽一会長の前説を聞いたことでした。
「先週、こちらの導線が非常に混雑してパンクしてしまった状況を踏まえ、今週は皆さんが通りやすいように導線を広げて改善しました」
期間中の大掛かりな変更について、参加者へのお詫びを交えながら語る姿に、頭を殴られたような強い衝撃を受けました。「確かに先週、あの道は混雑していたな」と思い返すと同時に、参加者に喜んでもらうためなら即座に改善するプロとしての姿勢に心から感動し、憧れが芽生えました。

この経験をきっかけに、その後ROCK IN JAPAN FESTIVALに参加する際は、主催者がどんなこだわりや思いでこのフェスを作っているのかを意識するようになりました。そしていつしか、自分もこの空間をより良くする側に回りたいという思いが芽生えました。憧れが目標に変わり、そして今、ROCK IN JAPAN FESTIVALを主催するロッキング・オンで働いています。

――担当の業務について教えてください。

私はステージ制作業務を担当していて、フェスのステージに関わる部分を全般的に受け持っています。
主な業務は大きく分けて2つあります。ひとつは、ステージのスペック検討からレイアウト設計、現場の工程調整や施工管理など、フェスの基盤となるステージそのものを創り上げることです。もうひとつは、そのステージに立つ出演アーティストへの対応で、演出内容の調整や、彼らがパフォーマンスに集中できる環境を整えるための調整・手配などを行うことです。

前者のステージづくりにおいては、基本的に参加者の皆さんとフェスのスタッフとの向き合いになります。そこで核となるのは、Jフェス最大の強みである圧倒的な参加者ファーストの視点です。例えば、普通はステージ正面にあるオペレート卓のテント(FOH)の位置をずらして、参加者の皆さんが見やすいスペースを最大限確保したり、客席最前を可能な限りステージに近づける調整をしたり、足元のわずかな段差をも解消するために、導線の作り方や養生を工夫したり…挙げるとキリがないのですが、「そこまでやるのか」と驚かれるような膨大な細部の検証を経て、あのフェス空間は作られています。私自身、入社してからこの裏側の精巧さに触れ、改めて息を呑んだのを覚えています。

この理想を形にするために不可欠なのが、その会場を作り上げてくれるスタッフの皆さんです。ひとつのフェスは、約30〜40社の協力会社、そして3,000人近い数のスタッフの情熱によって作り上げられています。ステージ周りにも、舞台監督・大道具・音響・照明・楽器・映像・電源・運搬・特殊効果・映像収録・運営など、多岐にわたるセクションがあります。そのすべての人が安全かつ快適に全力を尽くせるよう、レイアウトや作業工程、施工環境を緻密に調整するのも私たちの大切な役目です。

そして、当たり前のことですが、フェスは出演アーティストなしには成立しません。出演してくださるアーティストへのリスペクトと感謝を常に心に刻みながら、出演に関するあらゆる対応を行っています。

全アーティストが、会場に到着してから無事に帰路につく瞬間まで、何一つ不自由を感じることなく、そして最高のパフォーマンスをやり遂げてもらうことが私たちの使命です。ただ、フェスのステージは仮設ですし、たくさんの参加者と出演者を同時に迎え入れるものなので、どうしてもアーティストの希望する演出をすべて叶えることが難しい場面も生じてしまいます。そんな中でも、アーティストの表現したい想いをできる限り形にしたいという一心で、諦めずに泥臭く打開策を追求し、本番当日、参加者・アーティスト全員にとって最高の瞬間を迎えられるよう、日々業務を行っています。

かつて見上げたステージから、誰かの一生の思い出を残したい

――仕事のいちばんのやりがいとは。

やはり何度経験しても、ステージ袖から目にする光景には何物にも代えがたい感動があります。一切妥協せず、参加者もアーティストもストレスなく音楽に没頭できるよう作り上げた会場が、溢れんばかりの参加者で埋め尽くされている。最高に磨き上げたステージではアーティストが躍動し、音楽を奏でている。それに応える参加者の大歓声が、波のように会場全体を揺らすーーその奇跡のような瞬間を、会場全体を一望できるステージ袖という特等席で見届けられるのは、ステージ制作を担当している者のこの上ない特権だと思います。

ロッキング・オンのステージ制作業務は、数あるフェス業務の中でも唯一、参加者・アーティスト・スタッフという三者すべてと深く向き合うセクションだと感じています。関わる方が多い分、それぞれの視点や想いを汲み取った調整は、時には骨が折れることもあります。天候や限られた時間との戦いの中で、現場が緊迫することもあります。それでも、全員が一つのチームとして同じ方向を向いた時、最高の本番を迎えることができるのです。私たちはその三者の間に立ち、よりよいフェスを創り上げるための架け橋になっているのだと確信しています。

かつて地元ひたちなかで、中学生だった私がステージ前で強い衝撃を受けたように、今度は私が創るステージで、誰かの一生の思い出を残したい。
「この日があるから頑張れる」
そんな明日を生きる糧になるような体験を届けたい。

参加者、スタッフ、そしてアーティスト。あの空間に関わるすべての人の熱量を一つに束ね、最高の瞬間を作り出すこと。それこそが、私のステージ制作としての大きなやりがいであり、未来へ紡いでいく誇りです。

1日のタイムスケジュール

Jフェス制作部 ステージ制作/装飾制作/
アーティストエリア制作

上村

09:45

朝会・メール/チャットチェック

10:00

会議資料作成・情報収集

11:00

ステージレイアウトの検討

12:00

定例会議

14:00

昼休憩

15:00

ステージ制作ミーティング

16:00

出演アーティストの対応・演出検討

17:00

翌日のタスク整理

17:45

帰宅