中村哲が14年に渡り雑誌『SIGHT』に語った6万字

portrait

中村哲さんは実践の人であると同時に言葉の人であった。中村さんが語る、実践に裏打ちされた政治の言葉は、常に現実の複雑さを反映し、肉体的でありながら論理的で明快だ。こうした言葉で政治を語れる人を、僕はほかに知らない。

雑誌『SIGHT(サイト)』では、2002年から9回に渡って中村さんのインタビューを掲載した。アフガニスタンでの活動をテーマとしたものが主だが、そこに留まらず、アフガニスタンとの関わりのなかで感じたリアル、世界や日本についても語っていただいた。中村さんのなかには、アフガニスタンが置かれた状況に対する怒りがあった。 しかし、その想いを感情に流すことなく論理的な分析を経て、実践へとつなげていった。

多忙な日本での時間のなか、『SIGHT(サイト)』の取材に何度も時間を割いてくださった。ここで残された言葉はあまりに貴重であり、いまたくさんの人に読まれるべきものだ。 ロッキング・オンではこの特別サイトを立ち上げ、誰でも中村さんの言葉に触れることのできる形をつくることにした。ぜひ、たくさんの方々に読んでいただけたらと思う。

このサイトを立ち上げることに協力してくださった、中村さんのご遺族、ペシャワール会の皆さんに感謝いたします。

ロッキング・オン代表
渋谷 陽一

Articles

  • アフガニスタンに生きている生身の人間がいるというのをどこか忘れているんですよね

    『SIGHT vol.10』 2002年1月号掲載

    01
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  • 9・11の事件でアメリカが驚愕した、その衝撃と似たようなものが中東全体にあると言えるんじゃないでしょうか

    『SIGHT vol.11』 2002年4月号掲載

    02
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  • アフガンから見た戦地のリアル

    『SIGHT vol.16』 2003年7月号掲載

    03
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  • 現地の人はみんな、NGOというのは一種の詐欺師の団体であると思っているんですよ

    『SIGHT vol.20』 2004年7月号掲載

    04
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  • 9条がリアルで大きな力だったという現実。これはもっと知られるべきなんじゃないか

    『SIGHT vol.30』 2007年12月号掲載

    05
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  • この国はどうなるんでしょうか。日の丸が涙を流していますよ

    『SIGHT vol.32』 2007年8月号掲載

    06
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  • 罪もないひとを巻き添えにして政治目的を達することがテロリズムならば、欧米諸国以上のテロリズムはありません

    『SIGHT vol.34』 2008年1月号掲載

    07
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  • ついに、農業用水路が開通!なぜ医師はアフガニスタンに用水路をつくったのか。

    『SIGHT vol.42』 2010年2月号掲載

    08
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  • 大丈夫です。こんな世の中は長続きしませんから。いっぺんしぼんだあと、何か積極的な明るいものが出てくるような気がしています。

    『SIGHT vol.64』 2016年11月号掲載

    09
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