「表現者であるっちゅうことを、ひとりでやってって、自分自身で認識したい…」

――これは、99年12月、BRIDGE誌の記事として「ONE KNIGHT STAND TOUR」の北海道取材に訪れた時の山崎まさよし自身の言葉です。この言葉をきっかけに、彼がたったひとりでギターを手にしてステージに向かった、この長く大きな規模のツアーの模様を一冊の本にしよう、という発想が生まれました。つまり、この本は、単なるライヴ・レポートにとどまらない、表現者としての彼の成長と本質がリアルに刻まれる場として、「ONE KNIGHT STAND TOUR」を伝えるものです。そのために約4ヵ月間、12月の北海道取材から、1月の九州、そして2月の広島と、彼の出身地である防府市での初ライヴ、さらに、3月の追加公演アリーナ・シリーズの武道館、大阪城ホール、千秋楽の広島グリーンアリーナまで、まさしく密着状態での独自取材を重ねました。ライヴ前の表情、毎回違う色合いを見せるライヴの模様、終演直後の楽屋の様子や、各地での打ち上げ、移動までも含めた徹底レポート、そして楽屋インタヴュー、移動バス車中インタヴューなど、様々なシチュエーションでの彼自身の言葉、さらに、いたるところで撮りまくった貴重な写真――そうした多くの素材から「表現者・山崎まさよし」の実体に迫る、永久保存版の一冊を、まさに今、制作しています。ライヴの興奮と、ライヴを重ねて進化し続ける山崎まさよしというアーティストの骨太な中身、そして、繊細な素顔まで、すべてが詰まった一冊です！