20代男性 入社4年目 インタビューという形式で得られるエンタテインメント メディア事業(ROCKIN’ON JAPAN編集部)
アーティストの個性を引き出すシチュエーションを考える
――どのようなプロセスで記事を制作しているのか。
雑誌発売の2〜3ヶ月前くらいから、号全体のバランスを鑑みながらラインナップを決めていきます。ROCKIN’ON JAPANの記事は大きくインタビューとレビューとライブレポートの3つに分けられますが、作品リリースやライブ開催が近づいたタイミングで記事制作をスタートさせるため、大体1ヶ月弱で1冊の雑誌を作っています。発売日である30日に向けて、その月の1週目から2週目にかけて取材を実施、3週目にかけて編集作業をおこなって、4週目には校了し、発売を迎えるというスケジュールです。
制作の具体的な流れでいうと、まず「記事を通して伝えたいことは何か」をしっかりと設定します。それによってアサインすべきライターやフォトグラファーが変わってくるからです。アーティストのモードがどういうものか、作品から感じるメッセージはどんなものかをじっくりと考えたうえで、編集意図を伝えながら、ライターやフォトグラファーを手配します。編集意図がハッキリしていると、自分がインタビューを担当する際に調べるべき情報や投げかける質問が明確になりますし、写真をセレクトしたり、原稿をまとめたりする際の精度も高まります。記事制作のプロセスすべてに通底するものが、この「記事を通して伝えたいことは何か」と言えるかもしれません。
アーティストの思想を深堀り、肉体性のある言葉で届ける
――『ROCKIN’ON JAPAN』のいちばんの魅力とは。
芸能的な音楽がシーンの中心を占めていて、音楽誌もアイドルグラビア雑誌が主流だった1980年代中盤に、「シリアスなロックをシリアスに語る」をコンセプトとして生まれたのが、ROCKIN’ON JAPANです。そのコンセプトは、創刊から40年近く経った今でも大きくは変わっていません。ROCKIN’ON JAPANのいちばんの魅力はやはり、今を生きるアーティストの人生のバックグラウンドを解き明かしながら、どういった思想を持って音楽を届けているのかを、肉体性のある言葉とアーティストに肉薄したポートレートで届けているところにあると思います。作品インタビューであっても、新曲についてただ聞いていくだけということはありませんし、人気企画にはアーティストの半生をひもとく「2万字インタビュー」という企画もあります。
また、バンドやシンガーソングライターだけでなく、ヒップホップ、ボーカロイド、アイドルなど、ありとあらゆるジャンルのアーティストが、ライブハウスやドーム、YouTubeやTikTokなど、様々なプラットフォームを自由に行き来する現代において、レジェンドから新鋭まで、今の音楽シーンを毎月1冊で概観できるところも雑誌であるROCKIN’ON JAPANの魅力だと思います。
特集の目的をしっかり持ち、色々な人のアイデアを組み込んでいく
――仕事のいちばんのやりがいとは。
自分が担当したインタビューや執筆した原稿に対して、読者の方から反応があったときにはもちろん大きなやりがいを感じますが、「いちばん」かと訊かれるとそうではない気がします。私の上司もよく言っているのですが、雑誌編集には名前の出ない仕事も多く、撮影イメージを考えたり、取材現場をコーディネートしたり、写真をセレクトしたり、インタビュー原稿をまとめたりすることは、誰の仕事であるかは記名されていません。例としてあげたすべての仕事が、ライターやフォトグラファー、アートディレクター、レコード会社や事務所の方など、多くの人たちとコミュニケーションを取り、時には交渉したりしながら進めていくものなので、編集者として全員の中心に立ち、「記事を通して伝えたいことは何か」を大切にしながらいろいろな人のアイデアを組み込んで、記事をよいものに着地できたとき、関わった人全員が気持ちよく仕事ができたときに、いちばんのやりがいを感じます。
1日のタイムスケジュール
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9:45朝会・メールチェック
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10:00取材準備
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11:30編集会議
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13:00昼休憩
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14:00取材(インタビュー/撮影)
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17:00原稿や写真のチェック
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17:45帰宅
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